ーーーそう、瑠衣と見始めた映画は、ホラー映画だったのだ。
「もうちょっとで終わるけど?」
「もう、無理だよ……」
私の目からは怖さのあまり、涙が零れる。
画面を見たくなくて、瑠衣の胸に強く顔を埋めた。
「よしよし。」
瑠衣は、テレビを消すと、頭を優しく撫でた。
「怖いの、無理だよ……っ」
「そうだったな。……ごめんな。」
瑠衣が謝ることはない。
だって、瑠衣がホラー映画好きだから、ここまで我慢してたのは、私だもん。
「瑠衣、ごめんね。」
「何が?」
「ホラー、好きなのに……」
結局、最後まで我慢出来なかった。
「何で美幸が謝んだよ?美幸がホラー苦手なの忘れていた俺が悪かったんだし。」
そんなこと無いのに…
私は、瑠衣に更に強く抱きついた。

