それでも私は未だに 詩織に完全に心を開いているわけではない。 詩織は、 スポーツ万能で、優しくて、お金持ちで、 皆の人気者で、リア充してた__。 そんな詩織の話を聞いてると。 詩織は私に笑いかけてくるので 私も詩織に笑いかける。 またそれの繰り返し。 でも私は笑えない。 一度、真っ黒に染まってしまった 心はそう簡単にもとには戻せない。 詩織は幸せそうに笑う。 私はこんなに苦しんでいるのに。 作り笑いしてるのに。 彼女はまた幸せそうに笑う。