~舞side~



「もうすぐでゴールデンウイークだねー。」



「おう。楽しみだなー、どこ行く?」


なんていう甘ーい甘ーいカップルの声がする。


なんで、こんな下駄箱でイチャイチャすんだよ!

と、少しイライラしたが、


「そうか、もうすぐゴールデンウイークだな。」

とイベントのことを思い出した。



あまり友達もいない俺は、ゴールデンウイークは楽しみじゃない。



だって、家でダラダラしているだけだから。


「あ、舞だ〜。おはよー」


「あ、優!おはよー。」


優が元気良く笑顔で、挨拶してくれた。



なんでだろう。

胸が少しドキドキする…


この頃、優の笑顔を見るだけでドキドキするようになった。


同じような、コンプレックスを抱えてる優に、
親近感をおぼえているのかもしれない。


「舞?どしたの?早くいこ?」


俺より優の方が背が高いため、

優は少し膝を折り曲げて


俺の顔を下から覗き込んだ。


「お、おう。いくぞ‼」


その行動に、俺は少し照れた。

しかし、優に、顔が赤くなっているのをみられたくないため、


少し早歩きをして教室へ向かった。