『今日も、星が綺麗だな…』
いつのまにか、それが口癖というか、習慣になっていた。
でも、本当に美しいのは嘘じゃない。
秋晴れの夜空に、たくさんの輝く星。
今日は空気が澄んでいるのか、一段と輝いて見えた。
そんな空をボーッと見つめながら、考え事をする。
『最後に健汰に会えたのは…たしか…』
2ヶ月くらい前かな。
『はぁ…』
なんか、もう溜め息しか出ない。
この時、あたしはもう、頭の中は健汰のことしかなかった。
…心に、ポッカリと穴が空いていて、さらにその中が孤独に埋め尽くされている感じ。
『…あれ?』
なんか、こんなこと、前にもあったような気がする。
1ヶ月とか、1年とか、そんな最近じゃなくて、もっとずっとずぅーっと前に。
『…何だっけ?』
思い出せない。
ここまで出かかっているのに…。
―――ズキンッ
『!?…あっ』
急に、頭が…!
突然の激しい頭痛があたしを襲う。
『イタ…ァ!』
呼吸も苦しくなり、その場で悶えた。
『ハァ、な、んでっ…!』
視界が霞み、よく見えなくなる。
苦しぃ…健汰、助けて…!
ナゼかはわからない。
けど、健汰を考えるほど、頭痛と息苦しさは増す一方だった。
その後、あたしはそのまま気を失って、再び目を開いた時には、まぶしい太陽が顔を出していた。