俺が乗ってから6駅、さすがに席も埋まってきたようだ。


彼女はさっと席を開け、手を出しおばあさんを座らせる。


おばあさんは嬉しそうに
「ありがとう。」


と言っていた。



───なんて、素敵な人なんだろう。


彼女を女性としてはもちろん、人間として素敵だと思った。





───もっと彼女のことを知りたい。

彼女と時間を共有してみたい。





…でも、駿くんが話しかけるのはもう少し 先のお話。



       【END】