「そういえば立香の友達の話聞いたことないよね?」


そういえば・・あたしの話はそんなにしたことないかも。


『そうだね・・。』


でも話すことなんてないよ。

だって友達が何なのかわかんないんだもん。


「立香は友達いるの?」

『わかんない・・。』


見栄張っている!って答えればよかったのかもしれないけど・・。

なんとなく亮我くんに隠し事はできない気がした。


「わかんない?」

『友達ってなんなのかよくわかんないんだ・・。』


ひねくれてるあたしにしてはすごく素直な返事だと思う。


「そっか・・。確かに改めて考えると難しいかも。」


亮我くんは眉をひそめて考えてくれているみたいだ。


「そうだな・・。確かに仲がいいから友達、とは言えないかもしれないし・・。俺はさ友達っていつでも傍にいてくれる人だと思うよ?」

『傍にいてくれる人?』


亮我くんがゆっくりしゃべりだした。


「うん。自分が辛いときも、悲しいときも、嬉しいときも、楽しいときもずっと傍で寄り添っていてくれる人。一緒にいるのがいつの間に普通になってたり?」


そっか・・。

辛いときも、悲しいときも、嬉しいときも、楽しいときも傍にいてくれる人。

それが友達か。


『そっかぁ。』


なんとなく納得。

亮我くんに感謝だな。