「じゃあ、俺そろそろ帰るな!宿題たまりまくってんだよ。今日授業中に眠ったら宿題が2倍に・・。」


悠樹くんは駆け足で帰っていった。


「悠樹はいっつも突然現れて突然消えるな・・。」


亮我くんが少しあきれながら悠樹くんの背中を目で追っていた。


『でも・・いい人だね。すっごい明るくて話やすかったよ。』


悠樹くんは本当に明るくて話しやすい。

だからほんのちょっぴり公園に行くのが楽しみ。

・・・結構楽しみかも。


「そっか。でも悠樹は誰にでもあんなふうに接するわけじゃないんだ。」

『そうなの?』

「うん。結構クールっぽいタイプなんだよ。なんか無口で近寄りがたい雰囲気だしまくってる。最初は俺にもそうだったし。でも立香には最初っから優しかったな・・。立香のこと気に入ったんだろうな。」


そうなんだ・・。

悠樹くんはみんなに同じように接する訳じゃないんだ。

あたしにはあんなふうに接してくれて嬉しかったかも。

無口な人とは会話に困るし・・。