『悪いけど無理。またにして。』


俺はそう言って岬から視線を外し家に入ろうとした。


「亮我ー!」


俺の名前を誰かが呼んだ。

はぁ。

この声は…。


『悠樹。なにしてんだ?』


俺がそう呟くと全速力でこっちにかけてくる。


「ちなつが気になってさ、りっちゃんは?」

『立香ならすぐ来ると思う。』


悠樹は笑顔で納得すると岬をチラッとみてまた口を開いた。


「友達か?なんか用があったんだろ。ちなつは俺がみてるから安心して行ってこい。」