「ちょっと、玲!
こんなとこでくっちゃべってないで他の所に行きなさいよ。
私は席に座りたいの。」
「樹里じゃん。おはよう。
今こいつから昨日駅でずっこけたおっさんの話聞いてたんだ。
わりぃ、ウケすぎてお前見えなかった。」
松本玲士郎こいつがあたしがいつまでたっても席に座れない理由だ。
キリッとした整った顔立ち
スラッとしただけど程よく筋肉のついた身体
そして目が眩むくらい綺麗な金色に染められた髪の毛
こいつはヤンキーのくせにその容姿と男気のある性格から学校1のモテ男だったりする。
あたしにはこいつがモテる理由がさっぱりだ。
「そうなの?あたしもそのおじさんがこけるの見たかった。
ってそんなわけないでしょ!
いいからそこを退きなさいよ、玲。」
あたしが見えないなんて上等じゃない。
玲泣かされたいの?
