それでもやっぱり君がスキ。




「あー、いま右手骨折してるから手伝えないんだよね」



なんていうコイツは、右手で携帯をいじっている。




「やっぱ嫌い。」



「うん、よく言われる。」




ぜったい嘘でしょ。

だって藍に聞いたけど、ほとんどの女子が相馬のこと好きだって。



嫌いなんて言われるの、慣れてないと思ってたのに…


なに言われても平気そうなこの人は、確かになにか壁があるのかもしれない。






「てかさ…」


「へっ!?」



急に話しかけてくるから、思わず変な声がでた。


それに対して相馬はまた笑った。