「確かに千尋くんは…自信家ってゆーか…
まぁ男にも女にもチヤホヤされれば誰でもそうなるんじゃないかな?」
やっぱりそーゆーもんだよね。
一気にわたしの恋も終わっちゃったな。
「でも…千尋くんと同じクラスの子に聞いたんだけど…
見た感じ、千尋くんってだれとでも笑顔で話すじゃん?」
「確かに…愛想は良さそうだよね。」
「けどわかる人にはわかるんだって。
千尋くんは…本当はみんなとじぶんの間に壁をつくってるって…」
ぜんぜんそんな風には見えなかった。
てゆーかそんなこと考える前にわたしがムカついてたから。
「だから女子はみんな、壁の向こうにいくのに必死。」
「…わたしならぜったいできない。
壁の向こうの方がわたしにとっては地獄だよ。」
割と本気で言ったのに、藍はその言葉にツボったみたいで机をバンバンたたいて大笑いした。

