「あのさ…あんたがモテるのはわかった。
けどね、人がせっかくお礼言いにきたのに、なーんだはないんじゃないの?」
わたしが強気でそう言っても彼はぜんぜん表情を変えずにいった。
「べつにお礼いってほしいとか、頼んでねーじゃん?
俺が好意があってプリント拾ってあげたとか勘違いしないでね。
な、つ、な、ちゃん。」
こんなムカつく男に会ったのははじめてだ。
でもそれよりも…
「なんで名前知ってんのよ…」
「…寝るなら階段とかじゃなくてちゃんと家のベッドで寝ようね?」
彼はそう言うと、1年C組に入っていった。
あの人C組だったんだ。
いや、それ以前に…
あんな性格悪いやつに寝顔みられたなんて…
あんな性格悪いやつにプリント拾ってもらったなんて…
あんな性格悪いやつを好きになってたなんて、
ありえないっ!!!!!

