「わたしは昨日の人のが素敵だったと思うけど…」
ついぽろっと出てしまい、しまったと思ったときには遅かった。
「…なに!?昨日の人!?
昨日なんかあったの!?」
藍はこれでもかってくらい食いついてきた。
ほんとに色恋沙汰が大好きなんだから…
まぁ、もともと藍にも話す予定だったし。
わたしは藍に昨日あった出来事をすべて話した。
気づくともう教室についていた。
「えー、でも顔も見てないわけでしょ?
そんなん誰かわかんなくない?」
藍がじぶんの席に座る。
「…確かに……」
わたしは藍のうしろの席に座る。
わたしたちは席が前後なんだ。

