そんな考え事をしてると、ふう…と藍がため息をついていった。
「それに比べてどうよ?
噂の千尋くんはさ…見た目からしてあんな単細胞とは大違い!!」
「は…はは……」
噂の千尋くん。
藍はその人の話がだいすき。
名前は相馬 千尋くん。
わたしは顔を見たことがないけど、それを藍にゆったら…
そんなのこの学校であんた1人くらいしかいないわよ!!
そう言われてしまった。
顔はもちろんかっこいいらしい。
けど彼のいいところはそこだけではなく、圧倒的な存在感。
彼が提案することはみんなが賛成するし、彼が遊ぼうといえばみんなが遊びに参加する。
男からも女からも好かれる。
よくいるリーダータイプ。
……と、藍が言っていた。

