親の金で私立中学を卒業。
親の金で入学した高校の二年の時。
私は漆黒のどん底である3つの色を見つけたんだ。
「最近片瀬さん落ち着いてるよね。」
「やっぱり思ったー?学校内じゃ喧嘩してないよね!」
「もう流石に落ちついたんじゃなーい?」
「もう高2だしねー」
そう、最近アタシは喧嘩しない。少なくとも、学校では。
でも、回りのやつが言うように落ち着いたわけじゃない。
今だって昔みたいにまっ暗闇の中にアタシはたった1人。
いつだってユラユラ、フラフラしてる。
ただ、3つの色をアタシは見つけた。
赤、青、黄色。
単純な色。
どこにでもある色。
そんな色をした三人を見つけたんだ。
毎朝通学途中の道で会う三人の男子校生。
私の学校の近くの男子校に通う人達。
赤、青、黄色。
バラバラな三色に毎朝出会う。
何をするわけでもない。
ただ、前を歩く三人を私は少し後ろから見つめて歩くだけ。
会話とか、しぐさとか。
ひとつひとつに色がある。
そんな三人に目を向けて歩いてるだけ。
なのに、すごく安定して、落ち着く。
