回りの色が黒一色に染まってたのは、中学二年生の頃。





「おらおらテメーらどけや!!!」


ガツッ

ドンッ

ドサッ




「お、俺らが何したってんだよ!」


「道歩いてただけだろ!」






「うるせーんだよ。アタシの前ペチャクチャ喋って歩くんじゃねぇ!!」


ボコッ






ドタドタドタ


「コラー!片瀬!お前また校内で暴力か!」


「うるせんだよハゲ!」


「片瀬、今度こそ退学なっちまうぞ」


「うるせえつってんだよこのハゲが…っ!」


ガツンっ





「ちょ、ちょっと優、先生に手だすのはヤバイでしょ!」


「は?テメーいもきなり友達面してんじゃねーよっ!」


ドンッ



「きゃあっ」





「おいやべーぞ、また片瀬が暴れてる!」


「誰か体育科のせんこー読んでこいって!」


「ちょ、こっちくる!」


「逃げろ!」






回りのやつらは皆空っぽ。


誰もアタシの心なんかには興味ない。




アタシの強さを味方に付けたいだけ。


アタシの家のお金がほしいだけ。




そんな糸一本も有るか無いかの繋がりのトモダチ。

私の回りはそいつらばっか。




色なんて、無い








有るのは暗闇