片想いのカタチ *短編集*



最初は、翔太くんだった。



『紗彩、今どこ?』



何だか少し焦っている風だった。



『紗彩ちゃん、大変よ。今日は、家から出ないで!』



次は、藤村さんで翔太くん同様でとても忙しそう。


他にも、何件かの留守電を聞いた。それは、どれもがやがやと周りが騒がしかった。



「なに、一体なにがおこっているの?」



何だかわからなくなって、溜息をついた。