片想いのカタチ *短編集*



「……え、は?」



私は、何か聞き間違えたのかと思った。



「だから、俺と付き合えって言ってんの!」



少し顔を赤くして、ふいってそっぽを向いた。



「え、どっから、そんなことに?」



話が飛びすぎていて、私は困惑した。



「だから、悪いと思ってんなら付き合え!……俺、お前が好きなんだよ」



最後の方は、声が小さくて何を言っているのか聞きとれなかった。



「わ、わかった……」



私はちょっと嬉しかった。性格は悪いけど、たまに優しくてずっと憧れていたから。