片想いのカタチ *短編集*



「翔太の頬叩いたんだし、やってよね?」



トドメをさすように、藤村さんが黒い笑顔を浮かべていた。



「……わ、わかりました。やります」



翔太くんに挑発されたり、藤村さんに脅し半分のことを言われたりやるしかない。



「よーし、マネージャー探す手間が省けてよかった!」



「ヘマとかすんなよ。迷惑かけたら承知しねえから」



そして、翔太くんは溜息をついた。



「大丈夫よ、そんな大変じゃないから。頑張りましょ?」



そう優しく語り掛けてくれた藤村さんが天使のように見えた。