片想いのカタチ *短編集*



「翔太を殴ったの?あなた、名前は?」



少し驚いてから、笑い出した。



「はい、えっと野上紗彩です」



「ふふ、紗彩ちゃん、あなた面白いわね」



そして、握手をした。



「藤村さん。こいつ、俺を殴ったんすよ?」



翔太くんは、私を指差してそう言った。



「だから、面白いんじゃないの!ねえ、あなた少しの間翔太のマネージャーやってくれない?」



突然、真面目にそう問われた。



「そんな、無理です!」



私は慌てて断った。