「な、もしかしてテレビでの翔太くんは偽りなの?」
「そーだけど、何か?」
不服そうな顔で私のことを見下ろしている。
「……あんた、最低っ!」
そして、私は彼の頬を平手で叩いた。
パシンって、良い音が響いた。
「あっ?お前、俺のこの顔を……許さねぇ!」
ドスのきいた声が耳元で聞こえて、私は我にかえった。
あー、やらかした。今になって後悔。
「ご、ごめんなさい。私……」
泣きそうになりながら、私は必死に謝った。
「ごめんで済んだら警察いらねーし。てか、ごめんじゃ許されないだろ!」
翔太くんは、自分の顔を殴られて大変ご立腹のようだ。


