目が覚めたら、お母さんがいた。 「花純、おはよ。もうそろそろ、先生が来るから」 お母さんは、時間を確認した。 「うん……」 ――コンコン その時、部屋のドアをノックされた。 「はい」 母が返事をして、すぐにドアは開けられた。 「花純ちゃん」 部屋に入ってきたのは、やっぱり先生だった。 「先生!」 「後少しで移動するからね」 先生は、とても真剣な表情を浮かべていた。