片想いのカタチ *短編集*



「せ、んせ……」



頭がクラクラして、呼吸できないから苦しくて涙が零れた。



「大丈夫だよ、ゆっくり息吸って、吐いてー」



「寺本先生、今からすぐにでも検査しますか?」



先生とナースさんは、検査の話をしていた。 



「そうだね、急いで準備して!」



ナースさんは、病室から出て行った。



「花純ちゃん、大丈夫だよ。もうすぐ楽になるから」



その優しい声に、力の限り先生の白衣をぎゅっと握った。


先生は、優しく私の頭を撫でてくれた。