片想いのカタチ *短編集*



「ホットミルク……?」



中には、ホットミルクが入っていた。



「眠れないときには、いいかなって思って」



にっこり笑う先生は、やっぱりとても優しかった。



「ありがと、先生」



私は、温かいホットミルクに口をつけた。



「どう、おいしい?」



ちょっと不安そうに訊ねてくる先生が可愛く思えた。



「温かくておいしい。それに何だか甘い」



ホットミルクより、甘くて優しい味がした。



「はちみつを入れてみたんだ。眠れないときにいいかなって思って」



優しく微笑みながら先生はそう言った。