「よ、呼んでない!」



話の内容が聞かれたくないことだったから、少しあせった。



「本当かよ」



そして、私の頬をつまんだ。



「いひゃい、いひゃい!」



頬をつままれたまま喋ったから、かんだようになった。



「はぁー。ほんと、あんたらには呆れる」



様子を見ていた桃子は、溜息をついていた。



「呆れないでよ、桃子。だって、航太が……」



そう言うと、私はフグみたいに頬を膨らませた。



「は、俺?由佳たちが俺の話すっからだろ?」



そして、私の膨らませたほっぺを押してきた。