華の欠片

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ちょうど刀を磨き終えた頃だろうか。

部屋に斎藤が入ってきた。



「刀を磨いてたのか。綺麗に手入れ為れ

てる。」




「ありがとう。最近落ち着いて手入れが

出来なかったからな…

それに大切な刀だ。」


「そうか、手入れは大切だからな。

あ....お前は二本刺しか。総司と同じだな

。」



「この刀は恩師から頂いたもので、こっ

ちの刀はうちの家宝らしい…

家宝の方の刀は滅多に使わないのだがな。」




「それで二本刺しなんだな。何方もいい

刀だ。大切に使え。そろそろ巡察に行く

ぞ。」



「あゝ。準備なら出来ている。」



「そうか、では行くぞ。門に隊士達が待

っている」




「あゝ」




私は腰に二本刀を挿して部屋を出た。