* *
「変にこじれてないといいけど……」
放課後、世の隣を歩いて部室へむかう。
もういつものこと、という感じなのだけど、今日の世の顔はちょっと険しい。
「ねえ、どういうこと。ほんとによくわかんない」
先程の小休憩から授業ひとコマ挟んで放課後。
世は今日日直だったので日誌つけて、提出するのを待っていて遅くなった。
世の歩みが速いけど、何を焦っているのか。
「もう部室あいてるよな……」
「たぶん」
「琳ちゃん、さっきは口が滑りそうになったけど本人に聞いてみないことには詳しく言えないんだよね…もしかすると、二人的にあんまり良くないことが海堂先輩に知られそうなのかもしれない」
「……ん?」
「ユイロ先輩の口からきいて」
階段を昇りきり、少し息の切れた私が返事しようとすると、開いた引き戸の陰から人の姿が見えた。
「変にこじれてないといいけど……」
放課後、世の隣を歩いて部室へむかう。
もういつものこと、という感じなのだけど、今日の世の顔はちょっと険しい。
「ねえ、どういうこと。ほんとによくわかんない」
先程の小休憩から授業ひとコマ挟んで放課後。
世は今日日直だったので日誌つけて、提出するのを待っていて遅くなった。
世の歩みが速いけど、何を焦っているのか。
「もう部室あいてるよな……」
「たぶん」
「琳ちゃん、さっきは口が滑りそうになったけど本人に聞いてみないことには詳しく言えないんだよね…もしかすると、二人的にあんまり良くないことが海堂先輩に知られそうなのかもしれない」
「……ん?」
「ユイロ先輩の口からきいて」
階段を昇りきり、少し息の切れた私が返事しようとすると、開いた引き戸の陰から人の姿が見えた。



