「琳ちゃん、オレさ……
うまく言えないけど、
伊澄兄さんのこと本気で尊敬してて、大好きで…
そしたら服をつくるのも大好きになって…
もっと、いい服をつくりたいって思うようになって、
服はデザインして、パターンをとって、素材を選んで、それらを合わせて形作っていく。
けどそれだけじゃ、つくるだけじゃ完成しない。
誰かに着てもらって、初めて意味を持つ。
つくる服が特別なら、着てくれる人も特別がいい。
大切な誰かのためにつくる服なら、最高にいいものが出来るはずだ。
だから……オレはどうしても琳ちゃんがいい。
琳ちゃんにオレの手でつくりあげた最高の服を着てほしい。
そうでないとできない。
昔、聞いた…
『最高の一着』
は、きっと琳ちゃんのためにしか作れない。
オレは、生きてるうちにどうしてもそれをつくりたい。完成させたい。
琳ちゃんは、オレがずっと想ってきた特別な女の子だから」
だから、お願い。
そう続けて、小田桐君は頭を垂れた。



