「どうしたの、琳ちゃん?男に告られるの、初めてじゃないだろ?」
「それは…そうだけど、でも今のは、全然違うでしょ!」
茶化すような声に返す。
「何が違うって?」
「……」
「長い?重いとか?」
「ちがう!」
鋭い声に小田桐君が目をぱちくりさせた。
「い、今までされたのとは……比にならないくらい……ダイレクトにきたっていうか、その、嬉しくて」
そうだった。
今まで近づいてきた男の子は、どこかに「モデルと付き合う」というステータスを期待しているのが見透かせた人ばかり。
モデルを辞めて、ひたすら目立たないようにしている私になお、好きと言ってくれるのが、たまらなく嬉しかった。
何より…上手く言えなくても、なんとか想いを伝えようとしてくる姿勢、その熱っぽい瞳に射抜かれたように動けなくなって、
畳み掛けるように言葉を重ねてくる。
伝わってくる気持ちと一生懸命な姿に揺れてしまった。
「じゃあ今までの男の中で、オレがいちばん琳ちゃんの心を掴んだわけだ」
ちらりと見上げると、小田桐君は赤い顔を隠そうともせず照れた笑顔を見せていた。
うれしそう。
自分の言動で人が喜んでくれる。
それが何より好きだった。
思えば、モデルになった理由もそれだったかもしれない。
私を応援してくれるたくさんの人達の気持ちを明るくできる。
そう信じてがんばっていたのに。
どうしてあんなことで潰れてしまったんだろう。
今なら、もっと_______



