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翌日、入部届をデザイン部に提出した私は、再びその部室を訪れていた。
放課後のグラウンドで、運動部の掛け声が開け放たれた窓から聞こえている。
そして今日は、デザイン部員全員が顔を揃えていた。
数えてみると、私を入れて7人しかいない。少人数部のようだ。
それもそうか。いくらマンモス校でも、存在を知られていない部活なんか多くないだろう。規模が小さいということだ。
「みんな、新入部員を紹介するから集まってくれ」
部長さんの声で方々に散らばっていた部員たちが集まってきた。
1列に並んだその人たちと向かい合って立つ、部長さんの隣に並んだ。
「1年の美間田琳です。よろしくお願いします」
部長が黙りこくってしまったので、自分から切り出した。ぺこりとお辞儀をすると、
「かわいーね~~!みぃちゃーん!」
な、何!?
顔をあげる前に体に衝撃を感じた。目を見開くと、目の前に迫る巨乳。身動きがとれなくて、抱きつかれていると分かった。
「えっ、ちょっ……えっ!?」
顔が巨乳に埋まるくらい強く、ぎゅっ、とされて解放された。
「ごめんねぇ、みぃちゃんってば可愛いからガマンできなかったの~」
見上げたその人は、背が高くてスタイル抜群のお姉さまだった。
「み、みぃちゃん……?」
何もかもいきなり過ぎて戸惑いまくりの私に、
「美間田だからみぃーちゃん♪もーホントかわい~!あ、私綾崎ユイロねっ」
輝きまくりの笑顔で自己紹介してくれた。
綾崎先輩のことは面識のない私でも知っている。生徒会の副会長をやっていて、ずば抜けて美人だから有名人なのだ。
「私3年だけどユイロでいいからねぇ」
「…はぁ」
もう一度頬を寄せてくる。今まで出会った人の中で、多分いちばん印象が強い。
「おい、そのへんで止めてやれよ」
「あーん、みぃちゃーん」
ベリベリとユイロ先輩が剥がされた。
「ユイロのせいでビビってんじゃねーか。悪いな、美間田。俺は海堂真司、3年だ」
こちらも長身で、肌は浅黒い。スポーツできそうな人だ。
「僕は2年の新夕一朗。よろしく」
フレームの太いメガネをかけ直して、真面目そうな人が言う。
メガネ取ったらイケメン、タイプな気がする。
自己紹介は進んでいく。
「同じく2年の姫野樹里よ。設計とか、木工もやってるわ」
ツンとすました感じの彼女は、大きなネコ目でこちらを見上げている。お嬢様っぽい人で、小柄で華奢な体つき、白い肌にツインテールがよく似合っている。



