フィッティングルームような個室は、やはりフィッティングルームで、半ば押し込まれるようにして中で着替える。
そういえば、間違いないって何だろう。
それに、モデルって一体何の?
いろいろと疑問はあるものの、小田桐君の屈託のない笑顔と、強引ながらも人を惹き付ける何かに逆らえずにいる。
制服を床のカゴに落として、押し付けられた洋服を広げてみる。
「……ぁ」
綺麗なワンピース。
サテン生地にレースをあしらい、豪華ながらもくどくない上品さがある。
肩が出るデザインなのが気になるけど、腰の位置にリボンが巻かれていて可愛い。
色は淡いブルーを基調に、白や濃いブルーなどの配色がセンスの良さを見せている。
ギャザーや、裾のひかえめなフリルもバランスが絶妙だ。
その全てが、私の感性にぴたりとはまる。
……こんな素敵な服は目にしたことがない。
くるりと回してバックを確認すると、肩から背中の真ん中まで大きく開いていた。
そこを縫うようにかけてある青いリボンは可愛いけど、
これを私が着るの?
ろ、露出が……
「琳ちゃん、もういい?あけるよー」
布1枚挟んだすぐ向こうで、小田桐君が声をあげる。
どきん、とする。
今開けられるのはムリ!
「ちょ、待って!」
躊躇する間もなく、ブルーのワンピースに袖を通した。



