青くすみわたった空に一つの線が引かれている。
どうしてこんなに綺麗なんだろう。なんか切ない気持ちになる。

私は授業中そんなことを考えながら、空を眺めていた。
(授業つまんないな…)
と、ため息をつく。
「おい、そんなに俺の授業がつまらないか?大橋」
げ…
現代社会の田中先生に睨まれている私。
この先生は学校の中でも一番若い先生だ。しかも、ドSで有名。
「いえ…別に…」
「大橋、お前授業にちゃんと集中しろ。」
「はい…すみません」



〜休み時間〜
「瑠花ーー!!!」
「何?」
「災難だったねー笑笑」
「ほんと。もー最悪だー」
この子は私の大親友。高校に入って初めてできた友達。林田 真子 茶髪で肩にかかるくらいの髪型で目がクリクリしてて、とても可愛い。私の自慢だ。
「あ!!そうだ!!今日ケーキ屋さん行かない?」
「行くー!!」
「じゃあ決まり♪」
私たちはわいわい盛り上がっていた。
何食べようかな…






〜放課後〜
「瑠花っ!!」
「真子っケーキ行こう!!」
「あはは、ほんと甘いもの好きだね〜」
「うん!!」
甘いものみんな好きでしょ?あれはほんと別腹だよ!!

私と真子は電車に乗って学校から2駅のところで降りた。この駅からケーキ屋は5分くらいで着く。そのケーキ屋は高校生に人気があるらしく、放課後は、いろんな学生でにぎわう。
「あちゃ…いっぱいいるね」
「だね…でも大丈夫!一番奥のところ空いてる」
「やったぁ!!」
その席についてケーキを選ぶ。

んー…チーズケーキも良いしなぁ…ショートケーキも捨てがたい…あ、あれもこれも…決まんないよ〜
「瑠花、まだ決まんないの?」
「うん…だってー」
「私、チーズケーキにするよ!!」真子チーズケーキかぁ…あ、じゃあ、
「私、ショートケーキにする!!」「はぁーい」
真子はそうゆうと、定員を呼んで、私の分まで注文を頼んでくれた。

「ねぇねぇ、瑠花」
「ん?」
「好きな人できた?」
「えー?」
きゅ、きゅうにー笑笑
「だって、瑠花モテるのに全然彼氏つくらないんだもん」
「そっ、それは…」
いい人がいないだけで…てか、モテたことないんだけどな…
「ま、真子は?」
「私?彼氏ねー…いい人がいないからなぁ…」
「一緒だね」
「誰かいい人降ってこい!!」
彼氏かぁ…
「あれ?真子じゃね?」
「え?」
隣の席から声がした。
「あ!!陽太たちじゃん!!」
隣の席を見ると3人の男子がいた。
「おう!!久しぶりー!あ、友達?」
私を見ながら真子に聞く。
「うん!!友達」
「あ、俺、西谷陽太よろしく」
「あ、えと…大橋瑠花です。」
陽太くんは他の2人の紹介もしてくれた。
「こっちのちっちゃい奴が、端山渉」
「ちっちゃいは余計だし!!よろしく!!瑠花ちゃんっ!!」
「は、はい」
渉くんは、人懐っこい犬みたいな男子だ。柴犬にそっくり。
「んで、こっちの無愛想な奴が、高橋颯太」
「………ども」
「は、はい…」
颯太くんは、大人っぽい落ち着いた人だなぁ…。
「あ!!そうだ!!」
「どうした?渉」
「このあとさ、皆で遊ぼうよ!!」「お!!いいね!!」
「瑠花、いい?」
「うん!!」
「よし!!全員OKつーことで!!」
「どこに行く?」
「ゲーセンとか?」
「カラオケとか?」
真子と陽太くんと渉くんはどこに行くか、わいわい話している。

颯太くんは、携帯をいじっている。

私は、さっき、きたショートケーキを口に頬張って食べていた。

美味しいー!!こんなに美味しいものがあるなんてっ!!
なんて、感激していた。

「ねぇ…」
ん?今声がした?
辺りをキョロキョロみわたした。「大橋さん」
「え?は、はい」
私の名前を呼んだのは、颯太くんだった。
「口にクリームついてるよ?」
「え?」
口のあたりをさわるとクリームがついていた。
やだ!!私…恥ずかしい…食べるのに夢中で全然気づかなかった。
顔を赤くしていると、
「クスクスッ」
「え?」
「ごめん、あんまりケーキ美味しそうに食べるから」
「////////」
恥ずかしい…
「甘いもの好き?」
「はいっ!!大好きです!!」
「そう。じゃあ、これあげる」
そういってくれたのは、カラフルなマカロンだった。
「え、いいんですか?」
「うん。まず、男がマカロンもってたらなんか変だしね。渉は別だけど」
「なんだよー!!颯太、それどーゆう…」
「さぁね」
なんか、颯太くん楽しそう…あんな風に笑うんだ…
なんか、笑った顔好きだな。

「なーに?瑠花」
「え?」
真子がニヤニヤしながら、私に聞いてくる。
そして、ボソッと耳元で私に言った。
「颯太に惚れた?」
「なっ…!?」
「顔赤いよー笑笑」
そんな、え?颯太くんに?
まさか…ね…笑笑
ただ笑った顔が…可愛いかったから見とれちゃっただけで…
え?見とれちゃったの!?



そのあと、皆でゲーセンに行って、いろんな話しもしたよ。
なんか、このメンバー楽しい。
また、会う約束をして、家に帰ることにした。

真子は、この地域に住んでいるから、真子と別れて電車に乗った。
うわ…最悪…人がいっぱいだ…

満員電車はすごく苦しい。1人ドアのところで苦しんでいると、いつのまにか、苦しくなくなっていた。

あれ?何でだろ…

目の前の人が、私との間に空間を作ってくれていた。顔を上げて見てみると、それは、颯太くんだった。

「あ…!!」
「大丈夫?」
「あ、はい。すみません。ありがとうございます!!」
「ははっ!!大丈夫ならいいや。」
あ…2回目…

「あれ?家こっちなんですか?」「え?あ、うん。」
そうなんだ…



駅を降りて、颯太くんに別れを告げて、家に帰った。




〜夜〜
私は真子と電話をしていた。
「んで、陽太は、にっしーなんて呼ばれてさぁ!!」
真子に中学のときの話を聞いていた。
「あ…真子」
「ん?どしたー?」
「颯太くんって高校になって引っ越しとかしたの?」
「え?颯太は私たちと同じ地域だよー?」
え?じゃあなんで…電車に?あ、用事があったのかな。
「なんでー?」
「ううん。なんとなく」
「変なのー笑笑」
「あはは」
「あ、そろそろ寝るね」
「うん。おやすみ〜」
「また明日」








〜次の日〜
「ふぁ…」
ねむいなぁ…

「あ!!瑠花おはよー」
「真子…おはよー」
私は机にくっついて寝ていた。
「眠そうだね〜」
「うんーねむいー」
真子は相変わらず元気だなぁ…
「あ!!そうだ、今日颯太が会おうって〜」
「え!?私?」
「うん」
「な、なんで!?」
「さぁ…?まぁ行ってきな」
「うん…」
な、なんで私?
でも、会いたいと思ってる自分がいる。変なの。












〜放課後〜
「ふぁ…疲れた…」
私は課題を終わらせて、帰る準備をしていた。
「瑠花!!」
「え?」
真子が息を切らしながら私の名前を呼んだ。
「校門に…颯太が…いる」
息を切らしながら言った。
「え!?なんで?」
「会いたいって言ってたじゃない。だから来たんじゃ?」
学校までくるなんて…
「瑠花!!早く行ってあげな」
「う、うん」
私は走って校門まで行った。


校門には、私の学校の制服とは違う制服を着た男子が立っていた。学校の人は皆その人を見ながら帰っている。

スタイル良いから余計に目立つんだ…


「あ、あの!!」
「あ、大橋さん」