「おい!何してんだよ!?」
咄嗟に抱き留めると、アイツは自分でもビックリしたように瞬きを一つした。
「あ…ごめ、」
そう言って立ち上がろうとするが
またすぐにフラリとバランスを崩し、俺の腕に倒れ込んでくる。
「…あー…面倒くせぇ。もう動くなお前」
ったく、しょーがねーなー…
「…え、うわっ!!」
俺はアイツを、まるでダンボールを担ぐみたいにして肩に乗せた。
そして目の前の階段を昇る。
「ちょっ…おろして!!」
「うるせーな黙ってろブス」
暴れるアイツを担ぎなおす俺。
「ブスって言う方がブス「落とすぞお前」
「……」
静かになったアイツの部屋のドアを開けて、そのベッドの上へ放り投げる。
「っ痛!ちょっと!もう少し優しくおろせないの!?」
「うるせーな重いんだよデブ。
俺の肩が砕けるかと思ったわ」
「なっサイテー!!!」
「だからうるせーんだよ!!!」
ギャーギャー文句を言うアイツの頭まで乱暴に毛布を被せた。
「ちょっ…苦しいんですけど!!」
「とにかく寝ろ!!!」
俺はとりあえずそう命令した。
さっき抱き留めたアイツの体…
物凄く、熱かった。



