「はぁ?別に…つーかあれから親に会ってねーし。
…ま、安心しろよブス。あの時は奇跡的に親も兄貴もいなかったから」
紅茶を一口飲んで熱さに顔を歪める新藤慧。
ざまーみろっ!
「…へぇ、そっか。な、なら良かった」
平然を装って、あたしも一口紅茶を飲んだ。
熱っ!!!
「まーどっから風の噂が入るかわかんねーけど…な?」
「ゴホッ」
脅すようなそんな言葉に、思わず紅茶を吹き出しそうになる。
「も、もし風の噂が入ったら…?」
「…さ、知らね?」
「ちょっそんな無責任な!!」
「あ?元はと言えばテメェが悪いんだろカス!」
ま、まぁそうだけど…って違う!
「いや元はといえばあんたが無理矢理「つーわけで課題やれブス」
何が“つーわけで”なのか全く分からないが、新藤慧が突然あたしの前に数学と書かれた課題を差し出した。
「は?何これ?」
「は?課題だろ」
いやそういう事じゃなくて。
「何であたしがあんたの課題やんなきゃいけないの!?」
あたしまだ自分のも残ってるんですけど!?
「うるせーな、つべこべ言わずさっさとやれ奴隷!」
ムカー…



