「…はぁー」 暫く黙っていた葵が、深いため息を零す。 「まー仕方ないか…慧モテるけど、恋愛に関しては初心者以下だし」 「は!?」 「だってそうだろ?」 「俺はお前と違ってチャラくねーんだよ!!!」 「興味なかっただけでしょ…」 そしてもう一度ため息。 「いつまでも自覚しないと、手遅れになっても知らねーから」 「なんだよ手遅れって」 「さぁ?」 葵は座っていた椅子から立ち上がると、フッと笑った。 「ま、いつでも相談してきなよ?慧クン♪」 「絶対しねぇ」