「…なんか俺、アイツに完全嫌われてるよなー」




新藤慧が出て行ったドアを見ながら、苦笑いする関口。




「あー、気にしないでいいよ!アイツだいぶ変わってるから」



「…ふーん?そっか」



「うん、あ、今日も学園祭の準備がんばろうね!」




笑顔でガッツポーズすると、関口も笑った。




「おー!がんばろうな!」



「うん!」




じゃぁまた、と関口が戻って行った瞬間




「アヤちゃんって関口と仲いいよねー♪」



杉本葵が興味津々、といった感じでそう言った。



「二人中学一緒なんだよねー。しかも2・3年は同じクラスで、久々の再会なんだって!」




なぜかあたしより先に説明するきみちん。




「へー、そうなんだ?」



「…まぁ」



「ふーん…♪」



チラリと、新藤慧が出て行った教室のドアに視線を遣る杉本葵。



その瞳はなぜだか楽しそうで。




「…なんか面白がってる?」



「当たり前じゃん♪
こんな面白いことそうそうナイでしょー♪」




…杉本葵は、たまに新藤慧よりもっと謎。