「来い」
すると突然あたしの腕をつかんで、グイグイ引っ張っていく新藤慧。
「ちょ、ちょっと痛いんだけど!!」
「肩揉め」
喚くあたしに新藤慧はストンと自分の席に座ると、そう命令した。
「は、はぁ!?」
お前は爺ちゃんか!?
「いいから、俺はお前と違っていろいろ気苦労が多いんだよ、気苦労が。早くしろよ単細胞」
コイツ…
「痛っ!!」
偉そうなアイツの首筋に思いきりチョップをお見舞いして、逃げる!!
「このヤロッ…」
その時タイミングよくチャイムが鳴って。
「……」
あたしを物凄い形相で睨み付けながら、渋々腰をおろす新藤慧。
はぁー、助かった!
そして痛そうに首筋を撫でる新藤慧に、心の中でひそかに叫ぶ。
ざまーみろっ!!!



