私と兎は私達の住んでいる町の中で一番大きな病院に着いた。

訳がわからないが兎に付いていくと4人部屋になっている病室に着いた。

しかし病室の表札には1人の名前しか書いていなかった。

“鹿野智恵子”。そう書いてあった。

コンッ、コンッ

とノックをして病室に入ると優しそうなおばあさんが寝ていた。しかし私達が来たのを察したのか起こす手間もなくずんぐり、と起き上がった。

「久しぶりね。兎、この方は?」

慌てて自己紹介をする。

「私は、兎さんの友達の高田凜です。今日は勝手に押し掛けてきてすみません。」

「いいのよ、別に気にしなくて。たまたま来たって訳でもないみたいですし。あの高田さん?私に何の用で来たんですか?」

「実は“佐野あかね”という人をご存知ですよね?私は彼女について知りたいんです。すみませんが少なくてもいいので教えて貰えませんか?」

おばあさんは驚いた顔見せだが、すぐに顔を歪めながら話始めた・・・・