パツ子と甘えん坊くん。




ポン



あたしの頭に彼の手が置かれた。



驚いて顔を上げる。
彼は優しく微笑んであたしを見てる。



「…ツンツンしてて可愛いね」



ドキッ



心臓の鼓動が一度だけ跳ね上がるほどに高鳴った。



彼は優しく頭を撫でている。



アンタ、優しすぎ。
そんなんだと色んな女に引っかかるよ?



心ではそう思っていても口角は自然と上がっていた。



こういう奴も世の中にはいるんだな。



ちょっと彼を気になり出した時。



「やっぱちっちゃくて可愛いな、"小学生"は」



全身凍りついた。
身体が動かない、言うことをきかない。



この大型犬は今、なんて言った?
ちっちゃくて可愛い?"小学生"?



その瞬間、あたしの彼(真琴)へのトキメキがなくなり気付けば膝裏を蹴っていた。



「中学生だ!バカ!」



この日ほど膝裏を思いっきり蹴った日はない。