き、聞いてなかった。
そして菜緒に騙された。
帰ってくる日のことよりも、真琴が遠くに行ってしまうのが寂しかったから。
しばらく会えなくなってしまうのが、切なかったから。
帰ってくる日のことなんてほとんど耳に入ってなかった。
あたし、どんだけ寂しがり屋なんだろう。
真琴も寂しかっ…
あたしの頭の中は、真琴に抱き締められたことによって真っ白になった。
「…ま、真琴!?」
あたしが驚いて名前を呼ぶと、背中に回った真琴の腕に力が入った。
真琴は黙ったままあたしを抱き締めてる。
真琴どうしたのかな?
合宿で嫌なことあったの?
気になって聞いてみたいけど、真琴が言いたくなかったら嫌だから。
聞かずにあたしは真琴の背中に手を回す。



