威勢よくバカ!と言うつもりが、玄関前に立っている人を見て言えなくなった。
そこに立っていたのは菜緒じゃなかった。
そこにはしばらく顔を見てなかったあいつが微笑んで立っていた。
「…ただいま、小夏」
「ま、真琴…!!」
顔が埋まりそうなくらいフカフカしてるマフラーを首に巻いて、鼻を少し赤くした真琴がいた。
完全に菜緒だと思ってた。
菜緒は明日真琴が帰ってくるって言ってたから。
「か、帰って来るの、あ、明日じゃなかったの?」
完全に菜緒だと思ってたあたしは、真琴に対して上手く言葉が出ない。
「え?帰ってくるのは今日だって、出発する前に言ったよ?」



