うちは必死に思い出そうとした。
でも思い出そうとしてもほとんど覚えていない。
喉まで出かかっているのに。

ただ覚えていることはあった。
過去はとても辛かったことヲ。

どうしても逃げたかッタ。
あノ現実から、みんなから。


いきなり目の前にはあの記憶の片隅にある学校が出てきた。
学校名は「南中学校」と書かれている。
うちはそこへ足ヲ踏み入れようトしたが足が動かナかっタ。


「ここは…夢?」


横を通り過ぎる人はまったくうちに気づかない。
むしろすり抜けれるようだった。


起きようか迷ったが今のうちになら過去の記憶の裏が見えるかもしれないと思って夢の続きを見ることにした。


絶対に楽しいと思ったときがあったに違いない。



うちは自分で過去の傷をえぐることとなった。