「せんせー人の話を盗み聞きしちゃダメなんですよ」

「聞くつもりはなかったさ。偶然耳に入ってきただけだ。」

「嘘くさぁ・・・」

「何か言ったか？」

「何でもナッシングー」

「まぁ、とにかく！寄り道しないで真っっっっっっっっっっっ直ぐ帰れよ。」

「はいはいー」

　そして先生は教室からいなくなった。はぁびっくりした・・・。

　「ねぇ千夏と川村先生って仲良いよね？」

「えっ」

　めいのいきなりの言葉に私は驚いた。

　「あー分かる。今だって川村先生、私達もいるのに千夏だけと話してたしね。」

　疾風まで！

　「それ私も思ってた！何か千夏と川村先生ってお似合いだよねぇ」

　優未まで！！！！！！

　「そ、そんなことないっ！！！絶対ない！！！」

「そんな、照れなくてもぉ」

「照れてない！」

「まぁ、あの先生結構カッコいいしね。」

「どこがさ！あんな先生より佐々木先生の方がずっとずっとカッコいいもんね！！！」

『『え。』』

　その瞬間教室にいた全員が私の方を見た。女子も、男子も。そして私は自分でとんでもない事を言ってしまったことに気が付いた。

　「え、いや、その。」

「千夏・・・」

　優未もどうしたら良いか分からない状態みたいだ。