オレがそういうと早野は笑いながらありがとうとお礼を言った。

「じゃー今度は私がなにかおごるね!」

早野の言葉に楽しみにしておくと答え、オレ達は教室に戻った。

教室に戻ると机に突っ伏してる流の姿が目に入った。

「どーしたよ?」


オレが聞く。

「無理、こんなに字かけない。」

流の言葉をきいて流の机にあったノートに目をやる。

「おー・・・これはすげー。」

早野のノートは事細かにかなり詳細なとこまでびっしりだった。

勉強が嫌いな流にとってはこれを写すだけでも難儀な事なんだろう。

「がんばれー!」

早野の応援。

流が起き上がりものすごい勢いで写し出した。

「やれやれ。」

そう呟きながらオレは自分の席に座る。
早野も自分の席に戻った。早野の席は隣の隣。流はオレの前だ。

早野が椅子だけを持ってオレの隣に来る。

「流くんを見守ろー!」

早野がそう言うとまた机に突っ伏しかかっていた流の背中が真っ直ぐになり手が動き出す。

こいつも単純だなと思いながらその様子を眺めていた。

流の手が止まるとほぼ同時にチャイムがなった。流は早野にノートを返すとお礼をいった。それに答え早野も自分の席へ戻る。

すぐに教科担任がはいってきた。