ジリリリリリ・・・
―――けたたましい目覚まし時計のベルの音が部屋に鳴り響く。
朝比奈 美夜。17歳。
目を瞑ったまま、布団から手だけを出し
時計を探し当て、ベルを止めた。
気だるそうにゆっくりと起き上がり
艶のある、長く綺麗な黒髪の触った。
「・・・あっつ~・・・」
切ってしまおうか、と何度も思った。
だが、美夜の魅力の1つとも言える
長い髪を切るのには少し抵抗があった。
美夜は髪だけでなく、容姿も並はずれて綺麗だった。
まだ若干幼さを残していながらも、美しさと可憐さを兼ね備えている。
白い肌に黒髪がよく映える文句なしの美少女だ。
と、その時、部屋のドアが勢いよく開けられた。