そしていつの間にか渡り廊下に着き
璃子の手首をパッと離す


練習場に目を向けると三浦南朋が不安げな面持ちで控えている


「南朋を立ち直らせられるのは水沢だけだよ」

と何故かノムは言うが、璃子にはそうは思えなかった


「私たち、そんなに仲じゃないし手に
いや、あの正直、私振られたようなものでして……しかも、三浦南朋は好きな人がいるみたいで……」

ポツポツ言う璃子に


「……全く素直じゃないな、南朋も」

と控えている三浦南朋を見ながら
腰に手をあてて呆れた表情で呟く