そしてすぐに三浦南朋の顔が離れ
璃子の瞳を真っ直ぐに見つめる


“……っ”

その視線に耐えきれず胸板をバンッと両手で押し


「……っ最低!!」

と涙目で言い、何か言いたげな三浦南朋をそのままにカラオケ店の出口へと走る

幸い、お手洗いに向かった時に鞄も持っていっていたのですぐに帰れる


店を出て、とぼとぼと1人歩く
まだ太陽は沈んでおらず駅の大時計は16時を指していた



駅の階段をずんずん登りながら璃子は腹をたてていた


いきなりキスをしてきた三浦南朋と

……一瞬でも“嫌じゃない”と感じてしまった自分に対してーーー