淳平は一瞬ちらっとこちらを睨むと また足元のスニーカーに目線を落とした “こいつは高校生にもなって 靴ひもを結ぶのに一体何分かけるんだ” と呆れつつしゃがみこみ、結んであげる 私が靴ひもを掴むと淳平は驚いたような顔をし 「っっ!おい!」 と少し恥ずかしそうな顔で言っているが お構い無しに右、左とリボン結びをして 「はい、出来た! お母さんお父さん行ってきまーす」 と言い淳平を立ち上がらせ玄関を出た