え?!どこが?!
と、先程された行為を思いだし
声には出さずに顔で表現する璃子に対し、
おばちゃん先生は何かを察した様に三浦南朋について話し出した
“前に何回かね、三浦くん絡みの女生徒のいじめがあって軽症を負った子がいたのよ。
軽く手当てをしていた時に、息を切らした三浦くんが入ってきたの。
それでね事情を優しく聞いて、その後加害者側の子と話して嫌がらせをやめさせたのよ?”
紳士よね、とおばちゃん先生は続けた
しかし、そのいじめの原因は
弓道部の大会の後に被害者の女の子が渡したタオルをたくさんいるギャラリーの中から、三浦南朋がたまたまその女の子から受け取ってしまったから……らしい。
しかも、怪我をさせられた女の子に対して
“俺のせいでごめんな”と毎回謝るのだという
「……え?三浦南朋は悪くないような…」
適当に渡されたから受け取っただけじゃ……?
璃子が反応すると
「でもね、三浦くんは“全部俺のせいだから”って、女の子が遠慮して言いにくそうな時には必ずそう言うのよ」
今時、めずらしく筋が通っている子よ?
なんておばちゃん先生は嬉しそうに言う