その後、結局璃子は睡魔に負けて
三浦南朋の腕の中で一緒に寝てしまった

目を覚ますといつの間にか
バスローブを着た三浦南朋が腕枕をして
璃子の顔を見て微笑んでいる


「あ、起きたか?」

「……起きてたなら
起こしてくれれば良かったのに……」

寝顔を見られたのが少し恥ずかしくて
ムッとしていると
謝りながら璃子の頬や髪を撫でる


「ははっ、悪い悪い」



「……ねぇ、
私、ずっと悲しかった事があるの。

どうしてあの時イルカのキーホルダーを
私に返しちゃったの……?」


「え、あぁ。……会えるかわからないのに
期待だけさせちゃうのは酷だと思ったんだ。

それに璃子は俺の事
見つけてくれないと思ってさ……

まぁ実際、全然気付かなかったし」


「……でも私、
ずっと忘れろって意味なのかと思って……」


「…そうだよな…悪かった…

でも次会った時には新しい目印をあげようって
思ってたんだ。」

「……新しいの?」